結論:どちらが必要かは「新規申請か更新申請か」で決まります

労働者派遣事業や有料職業紹介事業の許可手続きで、決算書が資産要件を満たせないとき、公認会計士による監査証明または合意された手続(AUP)が必要になります。

どちらが必要かは、費用や好みで選ぶものではありません。申請の種類によって、使えるものが決まっています。

  • 新規許可申請監査証明のみ。AUPは使えません
  • 更新申請(事後申立て)どちらも使えます。実務上はAUPが選ばれます

まずはご自身のケースがどれに当たるかを、次の判定チャートで確認してください。

判定チャート:あなたのケースはどちらが必要か

ステップ1:新規許可申請ですか、更新申請ですか

新規許可申請の場合 → 監査証明が必要です。

AUPは許可の有効期間の更新申請における「事後申立て」でのみ使用できる制度です。新規許可申請では使用できません。ここは選択の余地がありません。

更新申請の場合は、ステップ2へ進んでください。

ステップ2:直近の年度決算書で資産要件を満たしていますか

満たしている場合 → 監査証明もAUPも不要です。

通常どおり決算書を添えて更新申請できます。公認会計士への依頼自体が必要ありません。

満たしていない場合は、ステップ3へ進んでください。

ステップ3:中間・月次決算書では資産要件を満たしていますか

満たしている場合 → AUP(または監査証明)が使えます。

これが「事後申立て」と呼ばれる手続きです。決算日時点では要件を下回っていたが、その後の月次決算の時点では改善している——この事後の状態を公認会計士が確認し、報告することで、労働局は更新審査を進めることができます。

更新申請では監査証明とAUPのどちらも使えますが、AUPのほうが実施する手続きが限定されるぶん短期間で完了するため、実務上はAUPが選ばれます。

満たしていない場合 → 公認会計士への依頼より先に、財務の改善が必要です。

AUPは「要件を満たしている月次決算書」に対して実施するものです。現時点で要件を下回っている状態では、AUPを依頼しても更新にはつながりません。増資・DES(デット・エクイティ・スワップ)・資産整理などによる改善が先決です。具体的な対応策は派遣事業更新で資産要件が不足しているときの対応方法をご覧ください。

実績豊富で専門の公認会計士事務所に相談できると安心です。
初回無料の相談窓口はこちら ≫

資産要件の判定基準(事業種別ごとの数字)

ステップ2・3で照らし合わせる「資産要件」は、事業の種類によって水準が異なります。

労働者派遣事業の資産要件

以下の3つをすべて満たす必要があります。

要件基準
基準資産額2,000万円 × 事業所数 以上
負債比率基準資産額 ≧ 負債総額の1/7
現金・預金1,500万円 × 事業所数 以上

基準資産額 = 資産の総額 − 負債の総額 − 繰延資産 − 営業権(のれん)

なお、小規模派遣元事業主(事業所1か所・派遣労働者10人以下)で継続適用の条件を満たす場合は、基準資産額1,000万円以上・現金預金800万円以上に緩和されます。計算方法の詳細は基準資産額と現預金の正しい計算方法で解説しています。

有料職業紹介事業の財産的基礎要件

有料職業紹介事業は、新規許可と更新許可で要件が異なります。

要件新規許可更新許可(事後申立て)
基準資産額500万円以上350万円以上
現金・預金150万円以上要件なし

派遣事業と比べると水準が低く、更新時には現金預金の要件がないのが特徴です。詳しくは有料職業紹介の免許更新で資産要件を満たせない場合の対応をご覧ください。

監査証明と合意された手続(AUP)の違い

どちらも公認会計士が実施しますが、報告される内容がまったく異なります。

項目監査証明合意された手続(AUP)
報告内容財務諸表全体の適正性について意見を表明する合意した手続とその結果(事実)のみを報告。意見表明はしない
手続の範囲監査基準に準拠し、監査人が範囲を判断依頼者と公認会計士が事前に合意した範囲に限定
新規許可申請使用可使用不可
更新申請(事後申立て)使用可使用可
作業量多い限定的
所要日数(当事務所)2日〜1日〜

「AUPは簡易版だから信頼性が低いのではないか」と心配される方がいますが、そうではありません。監査証明とAUPはどちらも法令上認められた手続きであり、更新申請においては優劣はありません。目的が違うだけです。

AUPは日本公認会計士協会の専門業務実務指針4450「労働者派遣事業等の許可審査に係る中間又は月次決算書に対する合意された手続業務に関する実務指針」(2018年12月制定、2025年7月最終改正)に基づいて実施されます。指針名に「等」とあるとおり、有料職業紹介事業にも同じ基準が適用されます。

AUPという業務そのものの位置づけについてはAUPと監査の違い|比較表で使い分けを解説保証業務とは?監査・AUPとの違いもあわせてご覧ください。

費用と期間の目安

一般的な費用相場

公認会計士事務所によって料金体系は異なりますが、市場では概ね以下の水準です。

業務一般的な相場
合意された手続(AUP)10万円 〜 20万円
監査証明15万円 〜 30万円

手続き量の差から、監査証明はAUPより高額になるのが通例です。そのため他社では「費用を抑えたいならAUP」という選び方が案内されることがあります。

当事務所の料金

業務料金所要日数
合意された手続(AUP)100,000円(税込110,000円)1日〜
監査証明100,000円(税込110,000円)2日〜

当事務所では、監査証明とAUPを同額で承っています。

そのため「費用を抑えるためにAUPを選ぶ」という判断が不要です。ステップ1〜3の判定に従って、ご自身の状況に本当に適したほうを選んでいただけます。新規申請で監査証明が必要な方も、更新申請でAUPを使う方も、費用は変わりません。

あわせて、以下の条件でお引き受けしています。

  • 追加作業無料:手続きの過程で追加作業が発生しても、追加費用はいただきません
  • 全額返金保証:事業者様の状況により更新手続きが難しい場合には、全額返金にて対応しております
  • 初回相談無料:まず要件を満たせるかどうかの確認だけでもご相談いただけます

いつまでに相談すべきか

報告書の発行自体は最短1日から可能ですが、その前後に時間がかかります。

  • 資料(月次決算書・総勘定元帳・残高証明書・証憑類)を揃える期間
  • 報告書を添えて労働局へ申請した後の審査に2〜3か月

このため、許可の有効期限の4〜5か月前には相談を開始することをおすすめします。期限が迫っている場合でも、当事務所は最短1日での発行に対応していますので、まずはご状況をお聞かせください。

実績豊富で専門の公認会計士事務所に相談できると安心です。
初回無料の相談窓口はこちら ≫

依頼先を選ぶときの注意点

顧問税理士・顧問会計士には依頼できません

AUP業務および監査証明には独立性が求められます。日頃から顧問関係にある税理士・公認会計士は、この独立性の要件から担当できません。

「いつもの先生に頼めばいい」と考えて手続きを進め、直前になって依頼できないと判明するケースは少なくありません。顧問関係のない公認会計士事務所を探す必要がある点に、早い段階でご注意ください。

手続きの前に契約条件を確認する

AUPでは、実施する手続きの種類・時期・範囲を事前に合意し、業務契約書に明記します。何をどこまで確認するのかが曖昧なまま進むと、報告書が労働局の求める内容を満たさない恐れがあります。契約書に記載すべき事項はAUP契約書の書き方とモデル条項で詳しく解説しています。

よくある誤解

  • 「監査証明のほうが確実に通る」…そのようなことはありません。更新申請においては監査証明とAUPのどちらも法令上認められており、優劣はありません。
  • 「AUPを取れば必ず更新できる」…AUPは資産要件を満たしていることを確認・報告する手続きです。要件を満たしていない状態では報告書を作成できません。まず財務の改善が必要です。
  • 「決算書の問題点が分からないと依頼できない」…そのようなことはありません。未回収の売掛金、減価償却の計上漏れ、簿外負債など、財務書類に潜む問題を公認会計士が確認するプロセス自体が業務に含まれます。
  • 「新規申請でもAUPで足りる」…足りません。新規許可申請では監査証明が必要です。

まとめ:判定の流れ

  1. 新規許可申請なら監査証明(AUPは使用不可)
  2. 更新申請で直近の年度決算が要件を満たすなら、どちらも不要
  3. 更新申請で年度決算は下回るが月次決算では満たすなら、AUP(または監査証明)
  4. 月次決算でも満たせないなら、まず財務改善が先

資産要件の水準は事業種別で異なります(派遣業は基準資産額2,000万円×事業所数、有料職業紹介は更新時350万円)。ご自身の数字がどこに当たるかを確認したうえで、判定してください。

判断に迷う場合や、そもそも要件を満たせるか分からない場合は、初回無料の相談にてお気軽にお問い合わせください。直近の決算書を拝見して、監査証明とAUPのどちらが適切か、そもそも必要かどうかからお答えします。

あわせて読みたい関連記事

参考

  • 日本公認会計士協会「専門業務実務指針4450 労働者派遣事業等の許可審査に係る中間又は月次決算書に対する合意された手続業務に関する実務指針」(2018年12月20日制定、2025年7月23日最終改正)

まずはお気軽に、ご様子をお聞かせください。

  • 全国対応の実績多数
  • 初回相談無料:専門の公認会計士が対応いたします。
  • 事業者様の状況により更新手続きが難しい場合には、全額返金にて対応しております。
  • 手続きの過程で追加作業が発生しましても無料で対応しておりますのでご安心ください。
  • 最短1日〜お急ぎ対応可能!
  • 3年後、5年後の更新時もバックアップいたします!

まずはお気軽に、ご様子をお聞かせください。

派遣業免許更新専門の公認会計士へのご相談案内
  • 全国対応の実績多数
  • 初回相談無料:専門の公認会計士が対応いたします。
  • 事業者様の状況により更新手続きが難しい場合には、全額返金にて対応しております。
  • 手続きの過程で追加作業が発生しましても無料で対応しておりますのでご安心ください。
  • 最短1日〜お急ぎ対応可能!
  • 3年後、5年後の更新時もバックアップいたします!

お客様からの声

大阪府 A社様

おかげで無事に更新することができました。

別の会計事務所に相談したところ、更新期限にはぎりぎりか、場合によっては間に合わないと言われました。
あわてて、こちらでの対応を依頼しましたが、迅速で的確な対応で助かりました。
おかげで無事に更新することができました。ありがとうございました。

福岡県 Z社様

とても話しやすい方で『この人に頼もう!』と思い依頼しました。

インターネットでいくつか候補を探し最初に電話したのが江口先生で、監査証明書の発行依頼など初めてで不安でしたが、とても話しやすい方で『この人に頼もう!』と思い依頼しました。 分からないところは丁寧に教えてくれ、欲しい期日までに監査証明書をいただくことができ感謝しています。

大阪府 A社様

おかげで無事に更新することができました。

別の会計事務所に相談したところ、更新期限にはぎりぎりか、場合によっては間に合わないと言われました。
あわてて、こちらでの対応を依頼しましたが、迅速で的確な対応で助かりました。
おかげで無事に更新することができました。ありがとうございました。

福岡県 Z社様

とても話しやすい方で『この人に頼もう!』と思い依頼しました。

インターネットでいくつか候補を探し最初に電話したのが江口先生で、監査証明書の発行依頼など初めてで不安でしたが、とても話しやすい方で『この人に頼もう!』と思い依頼しました。 分からないところは丁寧に教えてくれ、欲しい期日までに監査証明書をいただくことができ感謝しています。

今すぐ派遣免許更新を公認会計士に相談できるご案内の画像
今すぐ派遣免許更新を公認会計士に相談できるご案内の画像