派遣事業の更新手続き、費用を抑える3つのポイント!
派遣事業の更新にかかる費用とは?
労働者派遣事業は一度許可を取れば永久に有効というわけではありません。
許可の有効期間は原則5年であり、更新申請を行わなければ事業を継続することはできません。
更新時には登録免許税をはじめとする費用が必要となり、さらに体制や財務基盤を整えるための追加コストが発生する場合もあります。
本記事では、派遣事業の更新時にかかる費用の全体像を整理し、新規許可との違いや注意点をわかりやすく解説します。
更新時に必ずかかる登録免許税
派遣事業の更新でまず必要になるのが登録免許税です。
- 新規許可:15万円
- 更新許可:9万円
更新は新規よりも少額ですが、必ず納付が必要です。支払いは収入印紙または電子納付で行います。
更新期限直前で慌てないよう、余裕をもって準備しておきましょう。
財務基盤の確認と費用
更新時にも資産要件は厳しくチェックされます。
- 基準資産額:2,000万円以上
- 自己資本:マイナスでないこと(債務超過不可)
直近決算が赤字の場合は、増資や借入などで改善する必要があり、そのための費用が発生します。
- 増資手数料(登記費用)
- 借入時の利息や保証料
- 会計士・税理士への決算調整費用
具体的な計算方法は標準資産額の計算や一時的資産要件の考え方で解説しています。
事務所維持に伴う費用
派遣事業は事務所の要件も厳格に見られます。更新時にも以下が確認されます。
- 独立した区画であるか
- 20㎡以上の面積を確保しているか
- 面談スペースが設けられているか
もし移転やリフォームが必要になった場合、賃料や改装費用が追加でかかります。
詳しくは派遣事業の許可要件をご覧ください。
派遣元責任者・体制整備にかかる費用
更新申請では派遣元責任者が継続して配置されているかがチェックされます。
責任者が交代している場合、新たに講習を受講する必要があり、受講費(約1万円前後)が発生します。
また、派遣労働者のキャリアアップ教育や個人情報管理体制の整備状況も見られるため、
- 研修費用
- 教育プログラム整備費用
- セキュリティシステム導入費用
といった投資が必要になるケースがあります。
専門家に依頼する場合の費用
更新手続きをスムーズに進めるために、行政書士や社会保険労務士に依頼する事業者も多いです。
- 更新申請書作成・提出代行:10万〜30万円程度
- 財務調整の相談:会計士・税理士報酬
- AUP(合意された手続)による第三者確認報告書作成費
専門家を活用すれば、不備で再提出になるリスクを減らせるメリットがあります。
AUPと監査の違いについても確認するとよいでしょう。
新規許可との違いによる費用の差
更新と新規で異なるのは、次の点です。
- 登録免許税:新規15万円に対し更新は9万円
- 事務所整備:新規は初期投資が大きいが、更新は維持費中心
- 体制整備:更新では教育研修や責任者交代対応など運営コストが重視
つまり、更新は「新規のような大規模投資」ではなく「運営を継続するための維持費用」が中心です。
更新費用を抑えるための工夫
更新にかかる費用は避けられませんが、次の工夫で負担を減らすことができます。
- 早めに決算を確認し、増資や借入を計画的に進める
- 責任者講習は余裕をもって受講しておく
- 事務所の契約更新や移転計画とタイミングを合わせる
- 専門家への依頼は必要部分だけに絞る
こうした準備で「直前対応による割高な出費」を防ぐことができます。
よくある質問(FAQ)
- Q. 更新費用は新規より安いですか?
- A. はい。登録免許税は新規15万円に対し更新は9万円ですが、財務改善や体制整備で追加費用が発生する場合があります。
- Q. 赤字決算でも更新できますか?
- A. 自己資本が基準を上回っていれば可能です。一時的赤字なら改善計画と併せて申請することで認められる余地があります。
- Q. 更新準備はいつから始めるべきですか?
- A. 少なくとも半年前には決算を確認し、資産要件や責任者体制を整え始めるのが望ましいです。
関連ページで理解を深める
派遣事業の更新費用を正しく理解するには、次のページも役立ちます。
まとめ:更新費用は「免許税+維持コスト」と考える
派遣事業の更新には、登録免許税9万円に加えて、財務基盤を整える費用、事務所維持費用、責任者講習や教育研修費用などが発生します。
新規許可ほど大きな投資は不要ですが、直前に慌てると余計な出費がかかるのも事実です。
少なくとも半年前から準備を進め、資産要件や体制要件をチェックし、必要ならAUPを活用して第三者確認を受けるなど信頼性を高めましょう。
計画的な準備で費用負担を最小限に抑え、安心して派遣事業を継続してください。